絵に描いた餅

書かなきゃ忘れるオタクの備忘録

【9月10日 ソワレ】 演劇「R&J(알앤제이 )」

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【2019.9.10 ソワレ】

学生1: チ・イルジュ

学生2: カン・ヨンソク

学生3: ソン・ユドン

学生4: オ・ジョンテク

 

オタクの「行くか迷ってる」はすなわち「行く」

この日は「(暇だし学生2はヨンソクさんだから行きたい気持ちはあるけど、今日行ったら3日連続R&Jになっちゃうしぶっちゃけイルジュさんとの組み合わせは前回観たから今日行く必要性もあまり感じないし)行くか迷うな〜」って感じだったんですが、気がついたら劇場にいました(^ω^)

そもそも、午後は東国大のカフェでお茶してたんですよね。完全に行くフラグしか立ってないやつ。そのカフェでお会いしていた方に「R&J行くか迷ってるので東国大のカフェでもいいですか?」って前もってお願いしてましたからね。行く気しかないやんけ。

前置きが長くなったんですが、何が言いたいかというとこの時行ったカフェが良い雰囲気のお店だったので今後イヘランに行くことがあったらまた利用したいなと思いました。あとオタクの「行くか迷ってる」はすなわち「行く」。必ず行く。劇場から徒歩7分くらいかな?大学路と違い、行き慣れていない&カフェも少ない(体感)東国大で良い休憩スポットを見つけられて大満足です。

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猫のマークが可愛い、素敵なお店でした。

 

以下ざっくりした覚え書きです。曖昧な記憶と台詞で書いてますのでその点よろしくお願いします。

 

この日の学生1と学生2の組み合わせは一度観たことがあったんですが、1ヶ月の間に何かがあったのか、はたまた私の理解力が少しは追いついたのか新しい気づきや解釈ができてとても楽しかったです。個人的にはとても楽しかったし良いシーンもたくさんあったんですが、カーテンコールで頑なに立たない方が一定数いらっしゃったのでリピーター的に看過できない何かがあったんだろうな……と調べたら割と台詞とかトチっていたらしくて……。聞き逃したかな?と思っていたところとかも飛ばしてたらしい。

何がショックって、自分が台詞に頼らない観劇の仕方をしていたことが浮き彫りなったことがショックです。ぶっちゃけ最後の制服を宙に投げるタイミングを間違えてたところしかリアルタイムでトチったの気づかなかった………。

それはさておき、この日まずテンション上がったのがジュリエットが「성자의 손은 순례자의 손을〜」あたりの台詞を言いながら自らの手を見つめロミオの唇が触れた箇所にそっと唇を寄せていたことです。これは太字で「※個人の妄想です」と付け加えておいて欲しいんですが、個人的には学生2とジュリエットの感情がリンクした行動なのかなと思いました。

厳しい学校生活をおくる学生2(もちろん他の3人も)は恋が何たるかすらすら知らなかったと思うんです。そんな彼が自らを重ねながらジュリエットを演じるというのは、実質この夜が学生2の初めての恋と言っていいと思うんですよね。台詞を紡ぎながらも瞳はロミオの唇が触れた場所を熱っぽく見つめていて、初めて知った感情に戸惑うように同じ箇所にキスをする。もし、学生2が "ただジュリエットを演じている" だけであれば恋を知らない学生2にこの初々しさと戸惑いは出せないと思うんです。知らない感情を演じることはできないので。

ジュリエットが初めての恋に身を投じると同時に学生2も同じように初めての恋に身を投じている。ヨンソクさんの演じる学生2を観る時は特にそう感じました。

そして気になったのが「로미오, 당신의 이름은 왜 로미오인가요? 」の言い方が8月に観た時と変わっていたことです。

8月は感情を吐露するような切ない言い方だったんですが9月に観た時は衝動を絞り出すような激しい言い方でした。

ロミオと触れ合った両手をそっと合わせ、キスされた手の甲に触れ、顔を覆った後どうしたら良いのかわからない感情が溢れでたように言うんです。2幕でも強く感じたんですが8月に比べ感情の振れ幅が大きくなったような印象でした。多分ヨンソクさんの学生2は感受性が豊かで感情のキャパを超えると涙が出てくるタイプの子なんだろうな………と。(その点スンアンさんの学生2はキャパを超えると声を荒げていた印象)

ヨンソクさんの学生2、2幕ではひたすらに泣いていた印象なんですが、一瞬の笑みもことごとく裏切られていくのが辛過ぎて………。にこにことロミオを待っていたら「追放されたやで」って言われたり、薬を飲んで仮死状態になるもののやっとロミオに会えると思ったら行違いになると判明したり……速攻で絶望の淵に突き落とされ顔を覆い嗚咽するヨンソク学生2が可哀想すぎて目が離せません。ロミオに毒薬を渡すシーンで「なんでこの役割を学生2にやらせるん???もうこれ以上彼を苦しめる必要なくない???」ってキレてたのは私だけじゃないですよね????いや、ほんと、ただでさえぼろぼろに泣き崩れている学生2に、愛する相手を死に導く役割を担わせるってむご過ぎません??

そんなぼろぼろに泣いている学生2を観るのは辛かったんですが、舞台に背を向け拳を握りしめて泣き臥せっている学生2(ジュリエット)の手を学生4(乳母)が上からそっと握ってあげていて、学生2もさらにその上から手を重ねていたのを見て、学生たちの絆というのを強く感じました。

8月にアップした感想には「彼らには学校を卒業後疎遠になってほしい」なんて妄想を嬉々として書き綴っていましたが、今回の遠征では「彼らの間には固い絆が結ばれていて、この晩を経てその絆はさらに深くなったんだろうな(だからそう簡単には疎遠にならない気がする)」と認識を改めました。作品の背景的に考えると前回の感想に書いたような理由であっさりと疎遠になってしまいそうな気もするけれど、公演を観ているとお互いの悲しみに寄り添い合い同じ悲しみを共有した彼らがそう簡単に疎遠になるだろうか、とも考えてしまうんです。これは単に私の理解が深まったのか公演を重ねるごとに変化した演技によってそう感じたのかわかりませんが、1カ月間を置いてまた観ることができたからこそ感じることができたんだと思います。そう考えると基本約3ヶ月間の公演期間がある韓国の上演システムって良いですよね……(日本のストー◯ーオブマ◯ライ◯を横目で見ながら)

話を戻します。私は結局計9回この作品を観たんですが、この公演の最後のシーンだけ、どの回とも違っていてどひゃ〜〜ってなりました。この公演を観てしまったばっかりに予定外にチケットを増やしたと言っても過言ではありません(観てなくても増やした可能性は200%くらいあるけど)

問題のシーンというのが、現実に戻れない学生1を学生2が諭すシーン。私が今まで観てきた通りならば「学生2が学生1の夢を終わらせる」というシーンのはずでしたがこの日は全く違いました……。

うずくまる学生1にゆっくりと歩み寄り膝をつく学生2。丸められた肩に頰を寄せ、あやすように背中をトントンと叩いた後(ここまでは従来通り)学生2自身も現実を飲み込めていないように「あまり絶望しないで……」と途切れ途切れに言葉を紡いでいたんです。そして「이렇게 생각해 」と口にしながらながらついに涙を零し始める学生2……。もう一度いいます。学生2が泣き始めたんです。

いやいやいやいや、ここで学生2が泣くって一気に話が変わってくるやーーーん!!(本気で動揺)

戯曲の中の2人のように学生1が唇を寄せるのを学生2が押し留めることでこの夢の幕引きとなると認識していたのに、この日は本当に唇が触れる寸前まで学生2は学生1を拒絶しませんでした。2人で1つの愛の物語を駆け抜けたというのに、いつまでも夢から目覚められない学生1(ロミオ)と冷静に現実に戻っていく学生2(ジュリエット)という対比が非常に面白い(&エモい)と感じていたのに、まさかのここにきて学生2も夢から目覚めたくないパターンです!!!!嘘やろ!!!

本当は学生1のキスを受け入れたかったであろう学生2が自らを奮い立たせるように足を踏み鳴らすのを観ながら学生1と一緒に私も呆然としていました。

前回観た8/17公演の「夢を見た」は学生1が全部夢に『しちゃった』と感じたんですが、この日の公演は学生1と学生2が懸命に夢だったと『思い込もう』としているように感じました。最後の最後にこんな爆弾を落とされるとは。帰り道、気がついたらキャスケを開いてました(^ω^)

セジュンさんの学生1相手にヨンソクさんの学生2がこのシーンで泣いているかどうか確認するまでは死ねない。今日はイルジュさんの学生2とニコイチでジュリエットにしっかり向き合ってくれる学生1だったから良いものの、『愛とは>ジュリエット』で本当に夢を見ていたような終わり方をするセジュンさんの学生1相手に泣いていたらあまりにも地獄すぎやん!ヨンソクさんとセジュンさんの組み合わせは、ひたすら辛そうな学生2を尻目に全部夢にしちゃう学生1という、ただでさえ地獄感すごい組み合わせなのに。これ以上の地獄があるならこの目で確認するまで死ねないわ!!!

ということで、この日から必死にインターパークに張り付く日々を送りました。前回の遠征時も8/10の지1영2公演を観てから必死こいて8/17の기1영2公演のチケットをもぎ取ったんですよね。まさか丁度1ヶ月後に同じ事態に陥るとは(笑)ヨンソクさんとセジュンさんの組み合わせ人気すぎません???

まあとにかく、8月に続き9月もどうにかチケットをもぎ取れたのでセジュンさん相手のヨンソク学生2がどうだったかはそちらの感想で書きたいと思います。

余談ですが、公演7日前から完売チケットを狙うのは精神衛生上よろしくないのでおすすめできません。観劇は計画的に。